鉛蓄電池専用添加剤 LASLON(ラスロン)

バッテリー液の補充は水だけでよいのですか?

バッテリー液の補充は水だけでよいのですか?

水だけで構いません。ただし補充専用水を用いて下さい

硫酸は蒸発しませんので、例えば「バッテリーを横転させて内溶液が漏れ出た」などということさえなければ、硫酸分は減っていないので、補充は水だけで構いません。

バッテリーの補充水は一般に蒸留水とされているようですが、実はイオン交換水(カチオン樹脂による精製水)が使われています。

蒸留水は、化学の実験、医学用など非常に高い精度の要求されるものに使います。

価格も高いと思います。

バッテリーに補充する水はそれらより少しランクの低いイオン交換水が使われます。

これは水に含まれる金属成分を取り除いたものです。

もし金属成分が含まれていると、自己放電が多くなるので、バッテリーの性能が落ちるなどの悪影響があります。

俗に赤水(鉄分)と言われる井戸水をバッテリーに入れるなどはよくありません。

雨とか雪は蒸発した真水だからバッテリーに良いと思っている方が結構います、それらは空気中のゴミ、金属分を核として上空で氷結し、それが落下してきたものですからバッテリーに入れないほうが良いのです。

イオン交換水は軟水ですが、軟水であればバッテリーに使えると判断してはいけません。

軟水と硬水は分け目が定かではありません。

欧米に比べ日本の飲料水が軟水に近いのは事実です。

美味しい水(=ミネラルウオーター)と謳われる日本の名水は50~60ppm程度です。

これは100万分の50~60ミネラル(金属イオン)が含まれているという意味です。

バッテリーに使用する精製水は、これらと比べものにならないほど混入量が低いものです。従ってミネラルウオーターを補給水として使うことはできません。

しかし実際には電気伝導率の高い、ミネラルのある「水道水」を用いることがあります。
深い充放電をするフォークリフトのように頻繁に補充を要するものにはお勧めできませんが、自家用車のようにほとんど補充しないものに水道水を入れてもあまり問題はありません。いざというときの知識として知っておくと良いでしょう。

実は水道水に含まれるカルキ(塩素)は鉛を痩せさせます。いろいろ問題はありますが、1度くらいの添加であれば実際的には問題は無いようです。

電解液が極端に減ると、爆発によってケースが割れることがあります。

静電気による引火爆発と思われます。電解液が無いよりはあったほうがよいわけです。

液量が極端に少なくなればエンジンがかかりません。

緊急避難としてその辺の水道水でも入れればエンジンはかかります。実際には水質にはそれほど神経質にならなくても良いと言うことです。

ただし、バッテリー性能は厳密には多少落ちてしまいます。

水道水に含まれる塩素は鉛を痩せさせます。

純水器を用いて水道水からバッテリー補充水を作り、そのまま補充していますと、端子の下の水面部分が痩せ、全体が落ちて使えなくなることがあります。

補充水は比較的安価なものですから、正規品を使用してください。

深い充放電をするフォークリフトとかEBシリーズのように頻繁に補充するものには正規品の使用を強く奨めます。