自動車用バッテリーでのラスロンGの効果確認方法
自動車用バッテリーでのラスロンGの効果確認方法
尚、下記に示す方法は12Vの自動車用バッテリーを用いた方法ですので予めご了承ください。
1.充電器、テスター、比重計がすべて揃っている場合
乗用車なら2時間くらいヘッドランプを点灯し電気を捨てる方法で実験して下さい。
2~3日使用しなくて良い車を用意します。
通常はラスロンGを添加してから充電しますが、ここでは効果の確認のため多少面倒な手続きを取ります。
① 【実験の下準備】
予めバッテリーを満充電にする。
満充電は電解液内の気泡発生の様子から判断できます。
ソーダ水のように微細な気泡が出始めたら満充電になったと判断してください。
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② 【添加前比重の測定】
満充電になったら+側から順番に比重を測定し、これを記録する。
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③ 【添加前端子電圧の測定】
負荷をつないで(自動車に搭載しているバッテリーならヘッドランプを下向きに点灯して)から、普通のテスターで端子電圧を測定し、記録する。
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④ 【添加前放電】
負荷をつないだまま(ヘッドランプを下向きに点灯したまま)放電する。
この時、テスターもつないだままにしておく。
テスターの値が10.5V程度を示したら放電完了とする。
10.5Vというのは12Vの自動車用バッテリーにのみ言える基準です。
バッテリーの容量や型式によってはこの値が変化します。全てのバッテリーに対する絶対基準ではありません。
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⑤ 【ラスロンGの添加】
放電が完了したらラスロンGを添加して、負荷を外して充電する。
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⑥ 【添加後比重の測定と添加後端子電圧の測定(1サイクル目)】
充電が完了したら②と③の方法で各値を測定する。
ラスロンGは充電時にサルフェーションの分解還元反応を行うので、ここでのバッテリーは既にラスロンG処理された状態となっていることはご理解いただけると思います。
ここで測定した比重値がラスロン添加後のバッテリー比重です。
比重を測定し終わったら、今度は負荷をつないで(ヘッドランプをつけて)端子電圧を測定して下さい。
このときの端子電圧値がラスロンG添加後のバッテリー端子電圧です。
くれぐれも負荷をかけた状態で電圧を測定することが重要ですのでこの作業は絶対に手を抜かないで下さい。
ここで得たデータが添加後1サイクル終了時のデータとなります。しっかり記録しておいてください。
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⑦ 負荷をつなぎながら(自動車ならヘッドランプを下向きに点灯しながら)、テスターの値が10.5V程度を示すまで放電する。
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⑧ 放電が終わったら、負荷を外して充電する。
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⑨ 充電が完了したら①と②の測定をする。
ここで得られるデータが添加後2サイクル終了時のデータとなります。
これを3サイクル終了まで繰り返し、各データを照合して下さい。比重の回復と有負荷時の端子電圧の上昇がみられると思います。
実験終了後も、使っているうちにさらに緩やかに回復していきます。
実験の作業としては簡単なのですが、簡単だからといって絶対に手を抜かないで下さい。
電圧の計り方(必ず有負荷測定とする)や正確な記録(必ず記録して残す)などを手抜きすると、作業に要した数時間の労力が全て無駄になることがあります。
そればかりか、一度ラスロンGを入れてしまったバッテリーで実験を失敗してしまうと、効果の確認(データによる判断)ができなくなります。慎重に進めてください。
2.充電器やテスター、比重計といった測定機器が何も無い場合
化学にせよ電気にせよ定量的測定とその評価、実験の再現性の保証がもっとも重要視されるべきものです。
測定器が無ければ実験はできません。
3.測定器が無いがどうしてもテストをしてみたい場合
明らかに調子が悪い場合を除き、比重計500~600円で販売されているものを用意します。
明らかに調子が悪い場合(セルモーターの回転が思わしくない)等であれば、ラスロンGを添加し1~2日運転すれば、効果は簡単にわかると思います。
まずは、走行後に計るか 走行前に計るか決めます。
各部屋丁寧に比重を計ります。月日も忘れずに記録しておいて下さい。
このとき、比重は+側から計るとか基準を決めておいて下さい。1月後、2月後と測定して比較して下さい。
通常の使い方で測定できなければ意味がありません。
これでも十分有意的データが取れます。時間がかかるだけです。
時間がかかるのは自動車の場合フローティング充電方式を採用していますからエンジンスタート程度の放電はありますが、ほとんど発電機の電力を使っています。
そのためバッテリーへの充電量が少なく、回復反応に時間がかかります。
充電器をお持ちならまず比重を測ります。
ヘッドライトを点灯させて1時間ほどエンジンをかけずに点灯し電気を捨てます。
次に、ラスロンGを規定量添加し、充電します。小さな泡がたくさんでてきたら、充電完了です。
比重を測ります1.28迄上昇していなければもう一度電気を捨てます。
再度充電し、比重を測ります。1~3回繰り返せば、比重の復帰が確認できるでしょう。
浅い充放電となるでしょうから充放電回数が3回より多くなるかもしれません。
※注意
テスターが無いのでわかりませんが、バッテリーの端子電圧を10V以下まで過放電すると、サルフェーションが急速に促成され、ラスロンの効果がわからないことがあり得ます。
1時間以内でもヘッドランプが暗くなれば(点灯色が赤っぽくなれば)放電を中止して下さい。
その時点で充電を始めて下さい。
その時点で充電することに意味があります。
過放電したまま放置し、明日充電する等ということは、その間に結晶性サルフェーションを作ってしまいますから効果の確認が難しくなります。
またバッテリーを劣化させることになります。